※こちらは2010年2月に更新されたアーカイブ記事です。
記事内に掲載されているアイテム、及び発売予告などの記述に関しましては過去の記事となりますので現在はお取扱いを行っていなかったり、また既に完売となっているものもございますこと、予めご了承下さいませ。
お手入れに付いてのご説明です。
ここまでデメリットも含めて長々と書いてしまいましたが、いずれの革もお手入れするのにそれ程手間ではありませんので、どうか敬遠なさらずに革の鞄を楽しんでいただけたらと思います。
さて、購入直後の新品の状態は別ですが、革の鞄を保護・保管するにあたり、鞄に付着した汚れを落とす事はとても重要な作業です。汚れは雨等の余分な水気に次いで、カビの発生源となり易い為です。
汚れを落とす時には、①スムースの革、②シボが入った革、③起毛した革、④型押し加工を施した革、と言った全ての革に共通して言えることですが、ブラッシングをして汚れを掻き出すことは大変有効です。
写真の馬毛ブラシはシューケア用品を扱っている売場でしたら普通に購入出来ますので、機会があれば是非ご覧になって下さい。(色々な種類のブラシが市販されていますが、購入する際は手頃な物で十分だと思います。)
革小物と違い、鞄は常に外気に触れているものですから、どうしても雨や埃、泥等が付着しやすいものです。そんな汚れも乾燥していれば落とし易くなりますから、ブラッシングする際は必ず雨等の余計な水分をよく飛ばしてからブラッシングを行います。
また、①②③④の革に共通して言えますが、水気を飛ばすにはドライヤーなどは使用せず風通しの良い場所での陰干しが良いです。
革は全般的に熱に弱いので、ドライヤー等で熱を加えると急激に革の繊維の収縮を起こし、風合いを損ねることになってしまいます。
さていよいよブラッシングですが・・・
力を入れ過ぎると革の表面が傷んでしまいますので、程々の力加減で汚れを掻き出します。特に④などの型押しを施した革(←C.O.U.ではメッシュの型押し)は凹凸における凹部分に汚れが入り易いですから、鞄全体にくまなくブラッシングが必要です。
鞄の大きな判面はもとより、革が重なり合って入り組んだ部分ですとか・・・
ハンドルの付け根部分は、埃や汚れも溜まり易い箇所ですので注意が必要です。②のシボが入った革なども、シボの凹凸が激しいほど凹部分に汚れは入り易いです。
その他注意点として、①のスムースの革の場合、特に植物性のタンニンで鞣された革などは表面がツルンとしていて、尚且つ自然の風合いを残した革ですので、力を入れ過ぎたりブラッシングし過ぎると表面を傷付けてしまうことも考えられますので、程々で充分です。
また③の起毛させた革は先述のブラシでも良いのですが、起毛革専用のブラシ等もあります。
(起毛させた革は埃を吸着し易いと敬遠されがちですが、普通のブラッシングで大抵の埃は落とすことが出来、毛並みも揃って綺麗になります。)
起毛革専用のブラシは刷毛とゴムで出来ていることが多く、ゴムの部分で毛足の奥に入った汚れを外に引っぱり出し、刷毛部分で飛ばします。
また頑固な汚れには、消しゴムタイプの擦って落とすクリーナーなどもあります。これも毛足の奥に入った汚れを外に引っぱり出す役目をします。(ブラシと同じでこちらも色々な種類があります。)その他起毛革専用で、刷毛部分が真鍮などの金属製のブラシもありますし、革製品のケアグッズも実に色々と存在するので見てるだけでも面白いです。
続きます。