本日より8月24日(土)発売予定のC.O.U.京都店7周年記念アイテムをご紹介させていただきます。まずご紹介致しますのは、WILDSWANSの特別生産アイテムとしては過去にも製作した事のあるヒポポタマス(=カバ)の革製品です。今回はC.O.U.京都店の7周年記念ということで、京都店のみで限定発売するアイテムとして墨染めヒポポタマスを用いた製品を特別に少量ではございますがご用意させていただきました。
今回使用するヒポポタマス(英:Hippopotamus)は、サハラ砂漠以南のアフリカ大陸に生息する野生のカバ(河馬)を用いた皮革です。野生のカバは食肉や牙を目的とした密漁が行われていた歴史があり、コンゴ民主共和国では8年間で生息数が約95%減少したというデータもあるようです。
現在では絶滅のおそれはないものの、ワシントン条約付属書IIにおいて違法な取引や捕獲方法等がなされないように掲げられているため流通量も少なく、今回の皮革も希少性の高いものとなっております。
ヒポポタマスの特徴といえばご覧の通り、深く刻まれたシワとヌバック調の表面です。表面のシワは元々のシワの他、生体の時の傷も含まれており、野生の個体ならではの荒々しさや力強さを感じさせます。
ヌバック調の表情は見た目もさることながら、まるで起毛加工を施しているかのようなしっとりと柔らかな手触りですが、実は皮革表面の古い角質層を除去する事でこのような一風変わった風合いが現れるそうです。いずれも自然の表情ですのでアイテムそれぞれが様々な表情を魅せてくれます。
これらヒポポタマス特有の利点により、ご使用頂く上での傷や汚れ等もスムースレザーと比較すると気になりにくく、お手入れに関してもこの独特の風合いを生かす為にクリーム等は入れずにブラッシングのみで十分ケアが可能となっています。
また、今回のヒポポタマスの特徴でもある墨染めは日本国内で2種類の墨液を革に直接擦りこむ事で行われています。その為皮革によっては濃色の墨色に見える部分もあればシルバーグレーのような淡い色にも見える箇所もございます。
自然の染料という事で色落ちを心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、皮革の表面は色止めの処理を行っておりますので強く擦ったり、水で濡らしたりしなければ色落ちの心配はそこまでありません。
それでは早速今回のアイテムのご紹介をさせていただきます。
●A6サイズアジェンダカバー・K7-墨染めヒポポタマスCANOPUS 50,000円 (税抜)
(H165×W120mm)※ノートは付属致しません。
はじめにご紹介致しますのは、A6サイズ対応のノートカバーCANOPUSです。A6というノートの中では小ぶりなサイズではございますが、背当てや4箇所の角部分の補強に至るまで、外装は全て墨染めヒポポタマスで製作した、とても贅沢な仕様となります。
今回全ての墨染めヒポポタマス製品では、ステッチはチャコールグレーのものを合わせており、皮革の風合いに非常に馴染むように製作されています。
また内装も全てサドルプルアップのブラックをベースに製作されており、墨染めヒポポタマスの持つ野性味あふれる力強い表情をぐっと引き締め、気品さえ感じさせる仕上がりとなっております。
そしてブラックの革の上でもチャコールグレーのステッチは主張しすぎることなく、製品に落ち着きと優雅な雰囲気を与えています。
それでは内づくりのご説明を致します。
まず、左側部分はノート差込部分の他、あおりポケットがついておりますので、メモやチケット類等も挟む事が可能です。また、上部が縫い込まれていないので少し厚みのあるものや柔らかい紙類も出し入れしやすくなっております。
一方、右側のノートを差し込み部分の上には通常のポケットがついています。こちらも反対側同様に紙類などを入れるのにご使用くださいませ。
そしてCANOPUSの最大の特徴となっているのが、門扉の鍵として使用される閂(かんぬき)のようなペン挿しです。ペンを挿し込む事によって表紙と裏表紙が固定され、鞄の中などで勝手に開くのを防いでくれます。
ペンは最大径がφ13mm程度のものであれば入るように設計されていますが、それ以上のあまり太軸のペンを無理に入れるのは、皮革に大きな負荷をかけてしまうためおすすめではありません。
また、本体の外側にホックやベルト類などが付いていないので,ノートを広げた時に大きな段差ができにくいため筆記しやすくなっております。
ノートは一般的なA6サイズのものであればリングノートや分厚いハードカバーの製品等一部を除き入ると思われますが、対応サイズの確認を希望される方は京都店店頭にてサンプルをご用意しておりますのでご使用予定のノートをお持ちくださいませ。