先日のWILDSWANS support &galleryオープンの記事内にて少しお話しさせていただきましたが、この度C.O.U.京都店にてガルーシャを用いた特別なパターンオーダーを2019年8月1日より開始させていただきます。
パターンオーダーはWILDSWANS直営店であるC.O.U.京都店・C.O.U.銀座店・WILDSWANS support & galleryの他、定期的に開催しているアトリエ見学ツアーでのみ承っているサービスで、お客様自身でアイテム、皮革の種類や縫い糸の色等をお選びいただき、特別な1点を製作致しております。
なお、皮革の特性やアイテムの形状をスタッフが店頭にてお客様と直接対面してご案内させていただいておりますのでお電話やメール、オンラインショップでのご注文は承っておりません。誠に申し訳ございませんが何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます。
さて、この度京都店にてご注文いただけるようになったガルーシャ(galuchat)はフランス語でサメ革やエイ革の総称として用いられ、英語ではシャグリーン(shagreen)とも呼ばれています。
以前は定番の製品として販売していた事もございますが、原料となるエイの漁獲量が減少していた為製作を休止していました。
今回も京都店にてご注文を承る事が可能とはなりましたが、牛革やコードバンといった、革製品としてはポピュラーな皮革と比較しても十分な数量の皮革が確保できない場合がある為、一部店舗のみの特別なパターンオーダーとさせていただきました。
革の表面は小さい粒状のリン酸カルシウムと呼ばれるヒトの歯や骨と同じ成分の硬い凹凸で覆われており、それらをなめらかに研ぎ出す事でまるで宝石のような独特の輝きを放つ皮革となっております。古くから日本では刀の鞘の部分や印籠など小物の装飾用として愛されていました。
18世紀以降のヨーロッパではその硬さや丈夫さから旅行用鞄に貼り合せて使用されたり、優れた耐水性から髭剃りキットや当時の嗜好品であった嗅ぎタバコ用のケースとして使用されたりしていたそうです。
どれくらい革が硬いかというと、直接ミシンをかけると針が折れてしまうこともある為、WILDSWANSの製品では外側に牛革でフレームを作り革小物の製作をしています。
また、WILDSWANSで使用しているガルーシャは「天眼(てんがん)」や「スターマーク」と呼ばれる大きな粒が中心に1箇所ある種類のものを使用しており、その模様が製品のアクセントとなり、牛革やシェルコードバンといった他のスムースレザーとは一味違った妖しい魅力をさらに引き立たせてくれます。
ガルーシャの皮革は先程お話しさせていただきました通り、硬度や厚み、繊維の性質等々、非常に特殊な皮革であるため、製作可能なアイテムが限られております。対象となるアイテムは下記の通りです。
●ミニ財布・PALM
●多機能コインケース・TONGUE
●キーケース・CLIPPER2
●ラウンドファスナー式カード&コインケース・LAFARO
●コインケース付き2つ折り財布・HENRY
ガルーシャは入荷が牛革やシェルコードバンと比較してもさらに少量かつ不定期となります。また、天然の素材ですので、革のサイズも大小さまざまとなり、皮革の在庫数、在庫している革のサイズ、そして流通状況によってはご希望の色や形にてパターンオーダーを受注出来ない場合がございますので予めご了承くださいますようお願い致します。
(WILDSWANS support & galleryでもガルーシャの革を在庫していれば同様のパターンオーダーを承っております。)
ご興味をお持ちのお客様は是非ご利用くださいませ。
スタッフ一同心よりお待ち致しております。