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草木染杉八角箸についてのお話

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美しく手触りの良い器を製作する「Japonica(ヤポニカ)」から、杉材を用いて草木染を施した「草木染杉八角箸」が入荷致しましたので、WILDSWANS直営各店にて販売を致します。

 

 

草木染杉八角箸&箸ケース・・・19,800円(税込)

箸ケースのサイズ:約W30×D242×H23mm 約40g

お箸本体のサイズ:長さ225mm、最大直径10mm 約10g

カラー:パープル、イエロー

Japonica(ヤポニカ)は草木染め木工職人の清水将勇氏が主宰する茨城県石岡市の工房で、日本人にとって古くから馴染み深い木材である「杉」を用いた器を製作しています。

※ヤポニカは杉の学名である「クリプトメリア ヤポニカ」(Cryptomeria japonica)に由来しています。

杉の美しい木目を生かすため、手で形を探り、草木で染めて仕上げられるヤポニカの器はどれも息を吞むほどに美しく、乗せる食材や料理を引き立てる力をもっています。

今回の草木染杉八角箸はWILDSWANSが依頼し製作して頂いた箸(&ケース)で、全行程手作業にて丁寧に製作されたオリジナルの食器です。

 

ケース、本体共に主素材は杉になります。 奈良時代には既に杉製のお箸が使用されていたそうで、杉はお箸の素材としても古くから利用されています。

草木染杉八角箸には西の富士、東の筑波と称され日本百名山にも数えられる筑波山系の杉を使用しています。地元の製材所が育成から製材までを一貫して行うことで高い品質が保たれていますが、中でも特にゆっくりと育ち、目が細かく通直で良く乾燥した良質な材を厳選しています。

 

Japonica(ヤポニカ)は草木染を得意としており、今回の八角箸も草木染にて染色されています。 草木染はその優しい色合いが杉の木目や質感を生かし、食べ物との相性もよいことに加え、綺麗な色合いが気分を上げて食卓を楽しいものにしてくれるという意味合いもあります。

草木染は古くから使われていた技法ですが現在には受け継がれておらず、ヤポニカでは独学で研究・試行錯誤の結果、普段使いできる耐用性を持たせるまでになったそうです。

 

こちらのイエローは梔子(クチナシ)の染料で染められています。クチナシはアカネ科クチナシ属の常緑低木で、森林での自生の他、園芸用としても広く栽培されています。 熟しても裂開(口が開かない)しないことで「クチナシ」という和名が付いたクチナシの果実にはクロシンという色素が含まれており、これを抽出して染色します。

少し赤みを帯びた明るい黄色の色味で、杉の木目が美しく映えています。

 

 

もう一色のパープルはログウッドを染料としています。

ログウッド(アカミノキ)はメキシコ原産のマメ科の常緑高木で、ヘマトキシリンという色素の成分を持っており、木の心材を砕いたものが染料になります。 この染料には組み合わせる媒染剤によって発色が異なる特徴があり、ナポレオンのコートやイギリス艦隊のネルソン提督のコート、更にギターの赤色やピアノの黒鍵にも用いられていたそうです。また医学においても組織細胞の核を染めることが出来る唯一の染料であるなど実に有用ですが、年々生産量が減少しており入手が難しくなってきてしまっています。

そんなログウッドによって八角箸は落ち着いた紫色に染め上げられており、こちらも木肌や木目の色味など、木材の持つ個性を引き出すような色合いです。

 

草木染の後、表面には針葉樹の器のために開発されたプレポリマー(液体樹脂)塗装が施されており、塗装が漆のように浸透して木質が強化されています。

重金属類を含まず食品衛生法にも適合した安全性の高いもので、実際に小学校や保育園の給食器としても用いられています。 プレポリマーは耐熱性、耐水性にも優れ本体を強固に保護することで、草木染の色味の美しさも保っています。

※お箸本体、ケース共に食器洗い機のご使用は避けて下さい。

 

こちらは八角箸のケースです。 ケースには杉材の「耳」と呼ばれる部分を使用しています。 木材の耳とは丸太の状態で最も外側の部分を指します。

 

樹皮に最も近い部分で凹凸があるために市場では流通しないそうですが、敢えて個性のある耳の部分を使用しており、一つ一つ形状や質感が異なるために同じ杉でも様々な表情を見せてくれます。

 

ケースは持ち運びがしやすいよう、出来る限り小さく作られています。 ケース本体と蓋のそれぞれの両端にはマグネットが埋め込まれており、磁力によって開閉する仕組みです。

 

八角箸を収納する窪み部分の掘り込みは角を丸く仕上げられ、汚れが溜まりにくく洗いやすいよう配慮が為されています。

 

出し入れがスムーズで、かつ箸がケースの中で遊ばないぴったりのサイズに調整されているため、持ち運びの際にもカタカタと音が鳴りにくくなっています。

 

箸本体の形状は八角形、サイズは長さ22.5cm、直径10mmの標準的なサイズで、重さも10gと軽量です。 直方体の棒状の杉材を良く研いだ手鉋で加工し、棒から四角い箸、四角い箸から八角形の箸へと少しずつ削ることで現在の箸の形状に近付けて行きます。

 

滑らかで美しい箸先です。1本1本に繊細で手間の掛かる作業が要求されますが、更に箸本体に使用する杉材は草木染めが綺麗に発色するよう、白太と呼ばれる辺材を用いています。

杉の白太は粉を吹きやすく削るのが最も難しい部位とされ、頻繁に鉋刃を研いで鋭利な状態を保ちつつ、微調整を行いながら慎重に削る、という気の遠くなるような作業を経て今の形に仕上げられています。

 

八角箸のエンド部分にはWILDSWANSのロゴマーク入りのシルバー925製のリングがあしらわれています。 このリングはWILDSWANSのカラビナキーリングを製造している工房が手掛けており、0.1mm単位で精巧に調整されたシルバーリングをマットに磨き、仕上げにロジウムメッキを掛けられています。

 

レーザーによって刻印されたSロゴは僅か2mm四方の小ささです。 精密に製作されたパーツの接合部も当然精密さが求められ、箸本体のリングを取り付ける部分は毛引きという道具とノミを用いて手加工されています。

お箸には珍しい意匠ですが、高級感と個性が際立つ絶妙なアクセントになっています。

 

ここまでJaponicaの草木染杉八角箸をご紹介いたしました。

更に今回は箸置きもご用意しています。

 

箸置・・・4,400円(税込)

このステンレス製の箸置は先程の八角箸に付属したシルバーのリングと同じ工房で製作されています。 草木染杉八角箸と合わせてお使い頂ける専用のデザイン・仕上げとなっています。

 

先程ご紹介した八角箸のリングとは素材が異なり、箸置きはSUS316Lというステンレス製です。 SUS316Lはサージカルステンレスとも呼ばれるステンレスの1種で、JIS規格(日本産業規格)に基づいた厳格な構成条件を満たした素材です。

SUS316Lはステンレスの中でも耐腐食性に優れ、硬さ・強度も高く、また金属アレルギーを発症しにくいという特性を持つため、医療用器具や腕時計の素材の他、様々な用途に使用されています。

WILDSWANSのカラビナキーリングもこのSUS316Lを主素材に使用しています。

 

箸置きはシンプルなオーバルの形状で、箸置きには見えないような洗練されたデザインです。草木染杉八角箸との親和性を図るため、表面は手作業によるライトホーニング( つや消し)加工を施しています。

 

中央の窪みにはWILDSWANSのロゴがあしらわれており、こちらも八角箸と合わせたデザインになっています。

 

如何でしたでしょうか。

 

今回は草木染杉八角箸と箸置きをご紹介致しました。 これらの製品は只今WILDSWANSの直営店である銀座のWILDSWANS support&galleryとWILDSWANS Online Shopで販売中です。

尚、WILDSWANS support&galleryではお箸のみの単品販売(11,000円税込)も行っております。 是非ご覧下さいませ。

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