ベイカーブライドル
イギリス ベイカー社
- ベイカーブライドル
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イギリスの老舗タンナー・ベイカー社が伝統的な技法で丁寧に鞣したブライドルレザーです。ブライドルレザーのブライドルとは馬具を意味し、そもそもは馬具用のレザーとしてヨーロッパで生まれました。そのためブライドルレザーはタンニン鞣しされた厚くて丈夫なステアハイドレザー(生後2年以上の牡牛の革)を使用し、さらに蜜ロウ、タロウ、植物性油などのワックスを最終段階で染み込ませて強度と耐久性を上げていることが特筆すべき点です。
ベイカー社のブライドルレザーは、皮革産業が盛んな英国でも唯一といわれるオークバーク(オークの樹皮)から抽出したタンニンを使用した水槽に浸し、1年以上もの長い時間をかけ鞣されることで、一段と堅くなり強度と耐久性が増した非常に上質な皮革です。一般的に知られているブライドルレザーは皮革の表面に白いロウ成分(ブルーム)が噴き出しておりますが、ベイカー社のブライドルレザーはそれがあまり見当たりません。これは長い時間をかけて内部のあらゆる繊維にしっかりと染み込ませているためですが、実際に表面に触れてみますとヌメっとしたロウの質感を強く感じて頂けます。
また主に成牛の肩(ショルダー)の部分を使用しているため、柔軟性を持ちつつも繊維密度が高くコシが非常に強いですが、トラや擦り傷が多いという特徴もあります。そのような荒々しい無骨で野性味溢れる表情も魅力の一つです。
使いこむことで、類まれな剛性と豊かな輝きを同時に表現する、ベイカー社ならではの独特なブライドルレザーです。
- ケア方法
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革表面のブルームは自然にお使頂く中で落ちていきますが、衣類などへの移染が気になられる方はご使用前に落とされることをお勧め致します。落とし方はまず馬毛などのブラシで全体に円を描くようにブラッシングしてください。ある程度落ちましたら、仕上げにネル素材などの柔らかい布で力を入れずに乾拭きを行ってください。革表面の白い粉や強い油分が取れ、透明感のある表情となりましたら作業は終了です。
ベイカーブライドルレザーは始めからオイルを多く含んでおりますので、基本的にクリームを塗って頂く必要はございません。ご使用頂くなかで革が乾燥してくることがありましたら、無色のクリームをごく少量布に取り、良く馴染ませ製品に円を描くように動かし塗布してください。その後、柔らかい布で力を入れずに乾拭きを行ってください。(※多量の油分はオイル染みやコシの抜け等、革の風合いを損ねる原因となりますので、過度な塗布は十分ご注意ください。)
- 推奨ケア用品
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ウォーリー クリームエッセンシャル(無色の靴用保革クリームでも代用可能です。なるべくロウ分の多いクリームをお選びください。)
コロニル 1909シュプリームクリームデラックス、または プレミアムディアマント 無色(無色の靴用保革クリームでも代用可能です。なるべくロウ分の多いクリームをお選びください)
馬毛ブラシ、山羊毛ブラシ
- ご注意点
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乾燥について
ブライドルレザーは特性として硬い仕上がりになる為、他の革に比べて革表面が割れやすいという傾向にあります。表面のロウ分が落ちて以降、カサつきが気になることがございましたら早めに無色のクリームをごく少量柔らかい布に取り、クリームを布に良く馴染ませ、製品に円を描くように塗布してください。その後、柔らかい布で乾拭きを行ってください。
水濡れについて
革は多量の水分を嫌います。多量の水分はカビの原因となり、放っておくとカビが革繊維の内側に根を張り、完全に取り除くことが難しくなります。もし濡れてしまった場合は、すぐに乾いた布で拭き取り、陰干しをしてください。(※ドライヤーや日光に当てるなどの急速乾燥は、革の風合いを損ねる原因となりますので、くれぐれも行わないようお願い致します。)
汗について
汗に含まれるアンモニアは艶を消し、状況によっては表面に「ブク」と呼ばれる水膨れを作る可能性があります。ブクは修復することが出来ませんので、夏場に長時間ズボンのポケットに入れてのご使用はなるべくお避けください。ご使用中、多量の汗の染み込みを感じられましたら、固く絞った布で水拭きし、その後柔らかい布で乾拭きしてください。乾拭きを終えてもカサつきや曇りを感じましたら、製品が完全に乾いた後でクリームを全体に薄く塗布し、柔らかい布やレザーグローブ等で力を入れず乾拭きをしてください。
移染につきまして
ブライドルレザーは革繊維と色素との結着が弱い為、色移りや色落ちがしやすいレザーです。衣類と強い摩擦が生じますと色移りの可能性がございます。 また汗や雨などによって製品が湿っている状態ですと、比較的弱い摩擦でも色移りいたします。白色などお色味の薄いお召し物には十分ご注意ください。また、長時間紫外線に当てますと退色・変色の原因となりますので、十分にご注意ください。
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