フルグレインブライドル

イギリス ベイカー社 J.&F.J.BAKER Co.Ltd

※london color、dark stain、black


英国・デヴォン州コリトンで1862年に創業した老舗のタンナー・ベイカー社が伝統的な技法で丁寧に鞣したフルグレインブライドルレザーです。

ブライドル(BRIDLE)レザーは古くは英国で鞍や手綱といった馬具を製作する為の
素材として開発されたと言われています。 一般的な皮革とは用途が異なるために
その製法も特殊で、植物由来のタンニンで鞣された皮革に、蜜蝋やタロウ(動物の脂を精製した動物油)を調合したワックスを染み込ませて仕上げられます。
ワックスは皮革の芯まで浸透することで皮革自体の強度や耐久性、耐水性といった馬具の素材に求められる特性を高める効果があります。

ベイカー社の製造するフルグレインブライドルレザーは、約2000年前の伝統的な製法を用い、1年以上の時間をかけて鞣されます。
鞣しに用いるタンニンはオークバーク(オークの樹皮)から抽出した物を使用しており、これは皮革産業が盛んな英国に於いても唯一と呼ばれるほど珍しい技法です。
生産性や効率を追い求めることなくじっくりと長い時間を掛けて鞣された皮革は、高い耐久性と強度を備えた非常に堅く上質なものになります。

通常ブライドルレザーはワックスの浸透を助けるため、ギン面と呼ばれる皮革の表層を擦ってから加脂、加蝋、染色を行いますが、フルグレインブライドルレザーはベイカー社に古くから伝わる独自のレシピによるワックスを用いることで、ギン面を擦ることなくワックスを浸透させます。
革の強度の要であるギン面をそのまま生かすことにより、フルグレインブライドルレザーは高い強度や耐久性を保ったまま皮革として仕上がります。
また、銀面を削らないことで革本来の持つ表情や風合いも損なわれることなく、荒々しく無骨で野性味溢れる雰囲気を持つことも特徴の1つです。

ブライドルレザーと言えば皮革の表面に噴き出した白色の蝋(ブルーム)を思い浮かべる方も少なくないかと思いますが、ベイカー社のフルグレインブライドルレザーはゆっくりと長い時間を掛けて皮革の芯までしっかりとワックスを染み込ませているため、表面のブルームがあまり目立ちません。
実際に皮革の表面に触れてみますとしっとりとしたロウを感じ、蝋成分の含有量の高さが伝わって参ります。
また、使い込むことで力強い皮革の剛性と豊かな光沢をお楽しみ頂ける、ベイカー社ならではの稀有なブライドルレザーです。

【ケア方法】
●革表面のブルームは自然にお使頂く中で落ちていきますが、衣類などへの移染が気になられる方はご使用前に落とされることをお勧め致します。落とし方はまず馬毛などのブラシで全体に円を描くようにブラッシングしてください。ある程度落ちましたら、仕上げにネル素材などの柔らかい布で力を入れずに乾拭きを行ってください。革表面の白い粉や強い油分が取れ、透明感のある表情となりましたら作業は終了です。
ベイカーフルグレインブライドルレザーは始めからオイルを多く含んでおりますので、基本的にクリームを塗って頂く必要はございません。ご使用頂くなかで革が乾燥してくることがありましたら、無色のクリームをごく少量布に取り、良く馴染ませ製品に円を描くように動かし塗布してください。その後、柔らかい布で力を入れずに乾拭きを行ってください。(※多量の油分はオイル染みやコシの抜け等、革の風合いを損ねる原因となりますので、過度な塗布は十分ご注意ください。)

【推奨ケア用品】
●ウォーリー クリームエッセンシャル(無色の靴用保革クリームでも代用可能です。なるべくロウ分の多いクリームをお選びください。)
●コロニル 1909シュプリームクリームデラックス、または プレミアムディアマント 無色(無色の靴用保革クリームでも代用可能です。なるべくロウ分の多いクリームをお選びください)

●馬毛ブラシ、山羊毛ブラシ

【ご注意点】
●水濡れについて
革は多量の水分を嫌います。多量の水分はカビの原因となり、放っておくとカビが革繊維の内側に根を張り、完全に取り除くことが難しくなります。もし濡れてしまった場合は、すぐに乾いた布で拭き取り、陰干しをしてください。(※ドライヤーや日光に当てるなどの急速乾燥は、革の風合いを損ねる原因となりますので、くれぐれも行わないようお願い致します。

●汗について
汗に含まれるアンモニアは艶を消し、状況によっては表面に「ブク」と呼ばれる水膨れを作る可能性があります。ブクは修復することが出来ませんので、夏場に長時間ズボンのポケットに入れてのご使用はなるべくお避けください。ご使用中、多量の汗の染み込みを感じられましたら、固く絞った布で水拭きし、その後柔らかい布で乾拭きしてください。乾拭きを終えてもカサつきや曇りを感じましたら、製品が完全に乾いた後でクリームを全体に薄く塗布し、柔らかい布やレザーグローブ等で力を入れず乾拭きをしてください。

●移染につきまして
ブライドルレザーは革繊維と色素との結着が弱い為、色移りや色落ちがしやすいレザーです。衣類と強い摩擦が生じますと色移りの可能性がございます。
また汗や雨などによって製品が湿っている状態ですと、比較的弱い摩擦でも色移りいたします。白色などお色味の薄いお召し物には十分ご注意ください。また、長時間紫外線に当てますと退色・変色の原因となりますので、十分にご注意ください。


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